勇気を持って動ける人に!「救急法講習1&2」
今年も救急法の授業が開催されました。
森林文化アカデミーの救急法講習は、一味もふた味も、いやまったく違います。日本で一番!現場力がつく講習会なんです。
というのもこの講習会、2回に分けて実施され、1日目は「インプット」そして2〜3週間立って「忘れたかな〜」と思うくらいの時期に2日目を実施するんです。2日目は、1回目のおさらいと、リアルなシュミレーション現場での対応訓練という構成です。
「忘れた頃に、もう一度やってみる」って結構効果があるみたいです。「忘れること」が実は「習得すること」「学びのモチベーション」への重要な鍵になっているようです。学生たちの質問や集中力、食いつきのレベルが非常に高くなっているような気がします。
この特殊な講習会の講師を務めてくださっているのが、郡上RSR(普段は県内の消防士さんや救命士さん)の皆さん。夜勤明けやお休みにもかかわらず、ボランティアで熱心に教えてくれます。そして講習会のために特別に作ってくださったプレゼンテーションを使って、ユーモアを交えながらわかりやすく伝えてくれます。
そんな特別な救急法講習会、1日目は10月11日に実施されました。郡上RSRの佐藤さんから、まずは救急法の技術や考え方を教えてもらいます。搬送法、止血法など基本的な技術や知識も教わりますが、それだけではありません。
講座中に発せられるメッセージは、「答えは一つではない」「その場にあるもの、身近なものを活用」「たくさん失敗して下さい」「まずは動いてみる、やってみる」「コミュニケーション」「思いやり」そんな言葉が飛び交います。なんだかこれ、普段の暮らしや学びの中でも重要なことですよね。
サランラップやスーパーのビニール袋、ほうきの柄、木の枝、ブルーシートなど、身近なものが便利な救急用具に変身します。こうして頭の中がかき混ぜられ、ものを見る目、考え方が変わります。
そして3週間後の昨日、いよいよ2回目の講習です。今回は、忙しい中なんと郡上RSRから5名もの方が講師として来てくださいました。本当にありがたいことです。
午前中は、チームに分かれて前回のおさらいを確認し合います。2年生は昨年の経験も総動員しながら、1年生の学びのサポートをしていきます。「教えること」で自らの技術も上がります。そして鋭い質問も飛び交います。
午後は、いよいよシュミレーション訓練。森林文化アカデミーが教えている分野(林業、木工、木造建築、環境教育)で起きやすい「事故」のシナリオも含めた3つのステーションがつくられ、各チームはリーダーを決め、リーダーの指示のもと救急活動を行います。
活動の様子を、郡上RSRの先生たちが観察し、最後にフィードバックや質疑応答の時間で疑問を解消します。学生からも質問がたくさん出て来ます。もちろん講師の郡上RSRの皆さんも熱心に答えてくれます。だから素晴らしい学びの空間になります。
今後、身のまわりで事故や怪我があった際、今回の体験を自信にして、躊躇せず、一歩前に出て救急車が来るまでの間、救急活動をしてもらえたらなぁと思います。
「こんなに実戦的な講習会は初めてです」
「即役に立つ素晴らしい授業。卒業後も受けたい」
など、アンケートからも嬉しい声を聞くことができました。
最後に、毎年忙しい中とても素晴らしい講習会をしてくださる郡上RSRの皆さん、
本当にありがとうございました。
なんちゃって先生
萩原ナバ裕作