「美濃加茂の森を訪ねる」を開催しました
平成29年9月30日(土)に森と木のオープンカレッジ「美濃加茂の森を訪ねる」を美濃加茂市で開催しました。講座では里山の自然について講義したのち、現地の里山を教員の案内で写真を撮りながら散策しました。午後は美濃加茂健康の森にて昼食をとったのち、めいめいが撮影した写真のうち、渾身の一枚を集めて上映会を行いました。講座の様子を順を追って説明します。
まずは現地に移動、最初はヤギを飼っている草地に移動です。ここは獣害対策のため竹林を皆伐した跡にヤギを放し、美濃加茂市と岐阜大学、有限会社フルージックの産官学連携によって草地の維持管理が進められています。こういった美濃加茂市の取り組みについて説明したあと、フリータイムに。めいめいが生きものをみつけて好きなように写真を撮影します。生きものに関しては教員の詳しい解説つきです。
そのあと林に移動、解説つきで散策しながら色々な生きものを写真に収めました。秋の花はもちろん、昆虫やクモ、鳥やキノコなど、秋の里山は生きものでいっぱいです。最後にこの林から伐採したアベマキを使って美濃加茂市の小学校の机の天板を作るプロジェクトについてお話をしました。持続可能な里山利用の一つの形です。森林文化アカデミーもアベマキの資源量調査や机の天板の加工などで協力しています。
楽しい昼食タイムのあとは、図鑑を使ってみてきた植物を確認したり、お互いに情報交換したり。図鑑だけでも色々な種類があってどれを使えばいいのか迷うこともあります。使い慣れたものがあればそれがいいかもしれません。しかし植物を本気で覚えたい人は日本産のものがほぼすべて載っているものがお勧めです。
上映会で参加者の方の写真を1枚ずつ紹介させていただきました。いい写真がいっぱいで、どれを選べばよいのか迷う方も。昆虫の写真や小さな花の写真は、人物写真と違ってただシャッターを切るだけではピントが合わないことも多いです。そのあたりのコツはまたいつかの機会にお伝えしたいと思います。今日歩いたコースを地図の上に表示して、そのうえに写真を撮った場所を重ね合わせます。地形と合わせるといろんなことが見えてきます。
最後に渾身の一枚を印刷してフォトフレームに入れて持ち帰ってもらいました。自分で撮った写真をスマホに入れっぱなしにしないで、たまには印刷してみると新鮮に見えてよいですね。皆さんの撮った写真を並べてみると自分だけの視点ではけして見えてこない里山の姿が浮き彫りになって興味深かったです。
皆さん写真を撮ることで美濃加茂の森の魅力を発見していただけたでしょうか? ワイワイと大人数でゆっくり自然を探訪しながら歩くと普段気にしていなかったものが色々見えてきて、様々な発見があると思います。参加者の皆さんからもそういった声を多数いただきました。また季節を変えて訪れてみたいですね。
それでは皆さんお疲れさまでした。
またお会いしましょう!
教員 柳沢直