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2025年03月04日(火)

「プロジェクト・アドベンチャー体験」

冒険をベースに仲間たちとの関係の中から自己成長を促す「プロジェクト・アドベンチャー(略してP.A.)」の実習授業を今年も菱川慎司さんを講師にお招きして2泊3日で実施しました。

昨年度は、インフルエンザの大流行もあり想定していた内容での実施が難しかったため、当時1年生だった2年生も合流しての実施となりました。舞台となったのは、地上10m近い高さに登って様々な体験ができる中伊豆のハイエレメントコース。冒険の状況を創り出す巨大装置です。

私たちは普段、今まで経験したことのある安心安全なコンフォートゾーン(Comfort Zone)と呼ばれるゾーンに引きこもりがちです。でもこのコンフォートゾーンを広げていくことで、どんな社会でもどんな環境でも幸せに生きていけるようになるんです。

 安心安全なコンフォートゾーンからちょっぴりだけ冒険してチャレンジしてみると(そのことをストレッチと呼びます)知らぬ間に自分のコンフォートゾーンが広がっていくのだそうです。自分の器を大きくしていくようなものですね。

予測困難な社会となるこれからの時代、とっても大事なスキルになることでしょう。そしてこれからの時代、森を舞台に持続可能な社会を切り開いていくアカデミー生にとって必須の体験でもあります。PAは、企業研修や学校団体プログラムとして非常に人気のプログラムです。森林空間利活用の一事例としてもとても参考になる活動でもあります。

 

さて、そんなP.A .の実習を体験した「カミュ」こと石岡美優さんの感想を以下に紹介します。さてさてどんな成長物語があったのでしょうか。

ここまで なんちゃって先生 
萩原ナバ裕作

*****(ここからカミュこと石岡美優さんのコメント)******

森林環境教育専攻1&2年+美濃加茂市からの科目履修生2名という
見事総出で望んだPA研修。

初めは参加しない人も多くいましたが、お互いに声を掛け合い、現メンバー全員で参加することができました。今思えば、ここから私たちのPAは始まっていたのかもしれません。それだけ全員で参加できたことは嬉しくありがたいことに感じました。

1日目、大きなシーソーにみんなで乗って、シーソーを地面につけることなく、左右のメンバーが入れ替わるアクティビティをしました。

その時に感じたのは、私は本当によくフヨフヨと自分から離れてるんだな〜と感じたこと。

そして、自分と一致した時、自分に帰ってきた時、集中してる時、静かな頭の感覚を体感できてよかった。

経験や体感ができるってとっても豊かで何よりも学びな気がします。ダイレクトに学べるのがPAの強みであり、良さだと感じました。ありがたい。

2日目、色々あったと思うのですが、「ぶつかり!アースボール事件!」により全ての記憶と体感が持っていかれました。

しかし、PAの場や環境のおかげでその場ですぐに相手に本音を伝えるという初経験ができました。そして相手も向き合ってくれた。(ありがとう)

この経験は私にとってすごく大きなもののように感じます。

人生の転機。

どこまでいっても私たちは現実の世界でしか生きられないということ、どんなに考えても他者のことは他者にしか分からないということ(きっとみんな宇宙人)。どちらも当たり前すぎることなのですが、現実世界で行動を起こすということが持つ力と大切さを実感しました。

3日目、仲間に命綱を持ってもらい、8mほどの高さから飛ぶアクティビティをしました。(コンフォートゾーンを抜け、ストレッチゾーンに行くため)

途中、40分くらい飛べずにいた仲間がいたのですが、その人の恐怖心や飛びたいけど飛べない自分と向き合っている感覚や葛藤がひしひしと伝わってきました。そして他の仲間もそれを感じ取っていて、きっとみんなが重なっていたと思います。

みんなが感覚を共有して、仲間を信じて待つ。物理的にもみんなが上を向いて40分間仲間を見守り続けていた。

とても豊かで美しい風景だったように感じます。

一度断念されたけど、自分の口から「みんなと同じ景色が見たい!もう一度挑戦させてほしい!」と伝えてくれて、飛んでくれた時の私たちの嬉しさや喜びはきっと計り知れず。見事な大トリを飾ってくれました。

全体を通して感じたこと。

私はずっと自分の殻に閉じこもって自分と向き合ってきましたが、今回のPAを通して「他者を通して自分と向き合うステージ」に入った気がします。

慎司さん、2泊3日私たちと共に過ごし、全力でサポートしてくださり本当にありがとうございました!

通常のPAだけでなく慎司さんにしか生み出せない内省も取り入れたプログラムは最高の学びの場でした。感謝です。

仲間たち、誘ってくれてありがとう。一緒にいてくれてありがとう。大好き!これからもよろしく!

森林環境教育専攻1年   “カミュ” こと石岡美優