【視察報告】大分県農林水産研究指導センター林業研究部を視察しました
木造建築専攻・講師の石原です。
休暇を利用して、大分県日田市に所在する「大分県農林水産研究指導センター林業研究部」を視察してきました。
訪問の主な目的はこれ、「大分式乾燥材」に関する聞き取り調査です。
詳細は割愛しますが、これは高温乾燥と天然乾燥を組み合わせた乾燥技術で、表面割れと材色の変化の双方を抑える乾燥技術です。
最近、木材乾燥について勉強しているのですが(学校の授業でも教えるので・・・)、日本全国各地で、地元の資源状況やニーズ応じた乾燥技術が研究されており、なかなか知識が追いつけません。
学生さんに負けないように勉強をしていかなければ・・・と思います(思ってるだけでなかなか進みませんが)。
センターの中も案内していただきました。昨今の主な研究対象は大径のスギだそうです。
蒸気式、高周波、減圧に対応した乾燥機がありました。
こちらは、木屑炊きと電気式ヒートポンプに対応した乾燥機になります。
集成材製造のしっかりした設備もありました。
大分大学の学生さんが実習で使用することもあるそうです。
早世樹(チャンチンモドキ、コウヨウザン、ユリノキ)の試験林もありました。
このユリノキは平成3年に植えられたものだそうです。
30年でこの大きさになるのはびっくりしました。
アカデミーと同様に、シングルバンドの製材機も所有しています。
この日は、スギの大径材から心去りの製材を挽いていました。
木材に関わる技術開発のを魅力のひとつに、地域性があることが挙げられます。
機会をみて、これからも全国津々浦々の木材産業に関わる施設を訪問できればと思っています。
最後になりますが、
ご多忙の中、今回の視察に対応して頂いた同センターの山本研究主幹、古曳城跡主幹研究員に深く感謝いたします。
講師 石原 亘