ひだ木遊館 木っずテラス オープン
岐阜県高山市に新しい木育施設「ひだ木遊館 木っずテラス」が開館しました。
こちらは今年8月に中津川市に開館した「なかつがわ 森の木遊館」に続き、2件目の「ぎふ木遊館」のサテライト施設になります。
今回、私たちは「なかつがわ 森の木遊館」につづき、こちらの施設も基本設計をさせていただきました。
私たちの設計では、「できたがこだまする もっくあっぷ 」というコンセプトをたて、飛騨高山地域の自然環境や伝統文化の要素を取り入れながら、子供たちの成長に合わせて遊びを選び、挑戦していく気持ちが向上するような木育施設を目指しました。
ひだ木遊館運営協議会の方々や高山市長、涌井学長など多くの関係者の方々にご意見をいただきながら、設計を詰めていきました。
そんな設計当時の様子は、こちらのブログに書いてありますので合わせてご覧ください。
今回の「ひだ木遊館 木っずテラス」が、「ぎふ木遊館」や「なかつがわ 森の木遊館」と異なる特徴のひとつは2階建てということです。
そこで、私たちは上下方向に動く遊びを意識した空間づくりをしました。
高山の地形ヒントにして、1階に高山の街の営みが遊びになった街のエリア、2階にボルダリングができる里山のエリア、建物の最も高い場所に山小屋をつくり岳のエリアとしました。
そして、1階から2階へは吹き抜け空間を使って、高山の祭屋台を模した大型遊具を置いて、その遊具の中を子供たちが2階へ登れるようにして、上下階の遊びの空間に連続をもたせる仕掛けをしました。
実際に、オープン当日に子供たちが楽しそうに祭屋台の中を登っていく様子を見ることができたときは、うれしかったですね。
内には木工産業が盛んな飛騨高山の地域ということで、地元企業や学校、作家の方々による、素敵なおもちゃがたくさんあるのも注目ポイントです。
木のおもちゃのショップもありますので、実際にその場で購入できるおもちゃもあります。
こちらの施設には工作体験ができる工房もあります。
その工房の土壁は、子供たちも一緒に施工されたのことで、子供たちのたくさんの絵や言葉が刻まれています。
さらに、ご来場された方々が季節を問わず、快適に遊んでいただけるように、内窓の追加や空調設備の見直し断熱性能の向上も今回の改修に合わせて行っています。
これは、とくに冬の厳しい寒さの高山でも元気に子供たちが遊びまわることができる場所として嬉しいことです。
オープン日は、関係者中心に記念式典とお披露目が行われ、多くの方々が新しい木育施設を体験されました。
こちらの施設はこれで完成ではありません。
子供たちと共に成長する皆でつくっていく木育施設であることもコンセプトの一つになっています。
これから開催されるイベントを通して、室内遊びや工作体験だけでなく外遊びも含めて、地域の方々を中心に多くの方に愛される遊びと学びの施設として、ますます充実していく予定です。
入場は予約制になっていますので「ひだ木遊館 木っずテラス」のホームページをご確認の上、ぜひ遊びに行ってみてください。
木造建築専攻 2年 増岡