木材住宅アドバイザー・相談員養成講座
森林文化アカデミーでは、岐阜県(県産材流通課)からの依頼を受けて、
木造建築専攻の教員で「木造住宅アドバイザー・相談員養成講座」の座学を担当しています(9月~来年2月)。
今回は、そのうち9月に開催された「木材の強度について」の講義の様子について報告します。
まずは、吉野准教授が木材の強度、特にJASの強度区分についての座学を行いました。
座学の後は、実際に構造用製材の「目視等級」を行いました。
節などの欠点を実際に評価していきます。
非破壊試験で「機械等級」も行い、両者の等級区分方法について学びます。
実大試験機で曲げ試験を行い、基準強度と比較をします。
結果は、基準強度を大きく上回りました。
実際には、この基準強度に安全率(調整係数)が加味されて基準許容応力度になります。
かなり安全側の評価になっていることを実感してもらえればと思います。
なお、一連の実験には、NPO法人WOOD ACの皆様、森林研究所の田中主任研究員にご協力をいただきました。
残暑の厳しい中、有難うございました。
余談ですが、同様の試験(目視等級の体験と、実大曲げ試験)を、
私の授業でも行っています。
強度は、(目論見通り)目視等級1級>2級>3級の順になりました。
節等の欠点が強度にどのように影響するのか、実感してもらえたかと思います。
こちらの授業でも、森林研究所の田中主任研究員のご協力をいただきました。
改めてお礼申し上げます。
講師 石原 亘