【木工教育機関 3校合同プロジェクト】①課題出し
岐阜県に4つある木工教育機関のうち、2年制の3校(森林文化アカデミー、森林たくみ塾、飛騨職人学舎)は合同プロジェクト授業を行っています。企業がスポンサーとなり商品開発をするもので、今年は瑞穂市の板蔵ファクトリー株式会社と連携しました。木工教育機関が多く、木材産業も盛んな岐阜県だからこそ実現できる、豪華な授業です。6回にわたってレポートします。
①課題出し
6月1日、3校の教員・学生が瑞穂市の板蔵ファクトリーに集合しました。吉田香央里社長からの課題は、「一枚板などのテーブル天板に合うユニークな脚をデザインしてほしい」というもの。板蔵ファクトリーはさまざまな銘木の天板を持っているのが会社の強みですが、脚は一般的なものが多く、天板の魅力を引き出せていないのです。そこでアカデミーに相談があったことから、3校合同プロジェクトとして実施することに。
学生たちは全員2年生で、アカデミー2名、森林たくみ塾6名、飛騨職人学舎1人、合計9人が参加。優秀作品には賞金が出て、しかも商品化される可能性があります。
吉田社長の思いを聞き、ショールームや工場を見学し、さらに吉田社長の父・吉田芳治さんが理事長を務める岐阜銘木協同組合も見学させていただきました。
日本全国から銘木が集まるのも、岐阜の特徴です。
このような銘木を引き立てるテーブルの脚を考えなければならないというのが今回の課題。なかなか難しいテーマです。
発表・審査は7月28日。短い期間でデザイン、試作、本製作までこなさなければならない、ハードスケジュールの始まりです。
久津輪 雅(木工・教授)