ヤギが来た! 里山キャンパスプロジェクト&課題研究
森林環境教育専攻のプロジェクト型授業「里山キャンパスプロジェクト」と
学生個人の「課題研究」とを掛け合わせた「ヤギプロジェクト」がスタート。
その主人公となるヤギ2頭(サクラとモモの双子)が、10日午後アカデミー
に到着しました!
このプロジェクトは、里山の家畜の代表選手、ヤギをきっかけに、森と人、
人と人、動物と人を、かつての里山暮らしのように、つなぎなおすことを
目指しています。そしてこのプロジェクトを動かしていくプロセスそのもの
から、学生は体験的に学びを深め、技術や感覚を磨いていくことを目的とし
ています。
我々が小学生だった頃は、大抵の保育園や学校でウサギ、ニワトリ、インコ
が飼育されていて、休み時間や放課後によく世話をしたものでした。そして
その経験を通して、命の大切さ、責任感、観察力、想像力と創造力、自然と
のつながり、生き物に頼られることによる自己肯定感、循環、生きる力など、
本人が気づかないうちに様々な学びや力を獲得していたんだなぁと思います。
(おまけに免疫力も!)
ところが近年、狂牛病、鳥インフルエンザ、豚コレラなどの家畜の病気の
蔓延と、先生たちの働き方改革(週末の世話ができない)などの理由から、
どこの学校に行っても空っぽの飼育小屋を見るようになりました。
実は今、保育・教育現場では、子どもたちと家畜との接点が激減している
のです。その一方、教育指導要領の中では、命の大切さ、生きる力、循環
やつながりに気づくことの重要性が問われ、求められているのです。
子どもたちが将来必要な、生きる力を獲得していく機会が今はほとんどない
という課題が現代の保育・教育現場で広がっています。
とは言っても、一旦辞めたものを、学校現場に戻すのは困難と考え、
それならばドイツで見たユースファームのように、外から関わる
ことで子どもたちと家畜をつなぎ、そこから生きる力や自然、森、
循環に気づくようなことができるのではないかと、2年生の葭田君
が課題研究としてプロジェクトをスタートさせました。
先月から、廃材を使ってヤギ小屋を作り、フェンスを張ってヤギの飼育場
をセルフビルドで作り続けてきました。こうした作業自体からも多くの
ことを学生は学んでいたようです。
そして昨晩遅く、やっとのことで飼育場と、搬送時のためのトレーが
完成し、本日、恵那市岩村にある「いわむらヤギの里」の原田さん夫妻
宅のヤギ2頭、サクラとモモをお迎えに行き、新たな住処となるアカデ
ミーに来てもらいました。2頭には、在来のシバヤギ とトカラヤギの血が
入っているそうで、小柄で人懐っこい性格のようです。
さあいよいよプロジェクトが本格的に始まります。
<皆さんへのお願い!>
*お腹を壊しちゃうので、ヤギに餌(草)や紙など一切あげないでください。
*ヤギの飼育場の柵内に入らないでください。
*万が一、ヤギが逃げ出していたら至急連絡をください。
連絡先:090-9239-9187(ナバ)
なんちゃって先生 萩原ナバ裕作