地域森林総合管理士養成研修・野生動物管理が開催されました
9月4日(月)から5日(火)にかけて、当アカデミー・テクニカルA棟・多目的研修室Aにおいて、平成29年度岐阜県地域森林管理士養成研修のうち専門知識-環境-「野生動物管理」の講義が行われました。
研修は、研修生5名を対象に計画されましたが、一般聴講希望者も含め、9月4日(月)は10名、5日(火)は12名の受講生でした。
1日目(9月4日)
(1)岐阜大学 応用生物科学部 鈴木正嗣教授による
「野生動物管理に関する基本的概念」
現代日本における野生動物の生息状況、捕獲に関わる考え方を行政組織等としての対応の在り方等の講義がありました。
(2)県森林研究所 岡本卓也専門研究員による
「森林生態系に関する知識」
岐阜県の植生を生態多様性の中で、シカが森林に与える影響や植物の防御反応の説明、森林被害を生じさせる野生動物ニホンジカ、ツキノワグマ、カモシカ、ニホンノウサギの生態等の講義がありました。
(3)岐阜県環境衛生部環境企画課 白川拓巳技師による
「野生動物に関する関連法規」
鳥獣保護管理法のうち主に捕獲に関わる法令、被害防止捕獲の許可基準、その他関係法令について、講義がありました。
2日目(9月5日)
(1)県森林研究所 岡本卓也専門研究員による
「野生動物の被害・防除・モニタリングに関する基礎知識」
野生動物毎の森林被害の特徴と予防や対策のポイントについて説明があり、野生動物の状態を観測・把握する継続的なモニタリングによって生態を調査することの講義がありました。
(2)岐阜大学・応用生物科学部 森部絢嗣特任准教授による
「野生動物捕獲について」
銃猟とわな猟による捕獲方法と殺処分の方法、野生鳥獣肉の資源利用の問題点等について講義がありました。
(3)「演習林」において、森部絢嗣特任准教授、岡本卓也専門研究員によって現地確認
ニホンジカ食害の状況と食害対策としての幼齢木の剥皮ガードの設置状況、シカ柵の設置状況を確認し、わな猟具の使用方法と使い方の現地講義がありました。
※講義の中で地域森林監理士として求められる姿の要請もあり、受講者の各々の立場で対応を考えさせられている状況でした。